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パリでは2024年の夏季オリンピックに向け、交通網の整備や歴史建造物の修復工事が進んでいます。一度来たことがある人も、次回のフランス旅行では以前より格段に綺麗になったパリにきっと驚くはず。今回はそんなリニューアル真っ最中のパリで、今年リニューアルオープンした新しい観光スポットをまとめてみました。次回の旅行のためにぜひチェックしてみてくださいね!
目次
- 1. 16年ぶりに復活した伝説の百貨店「ラ・サマリテーヌ」
- 2. パリ中心の贅沢空間で現代アートを。「ブルス・ドゥ・コメルス」
- 3. フランス王室の室内装飾にうっとり。「オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ」
- 4. パリの歴史博物館「カルナヴァレ博物館」も4年ぶりにオープン!
- 5. 巨大ロータリーが運河へとつながる公園に!「バスティーユ広場」
- 最後に
1. 16年ぶりに復活した伝説の百貨店「ラ・サマリテーヌ」
まずご紹介するのは、16年ものリノベーションを経て今年6月にリニューアルオープンし、大きな話題を呼んだ百貨店ラ・サマリテーヌ(La Samaritaine)です。
ラ・サマリテーヌはルーブル美術館とノートルダム大聖堂の間に位置する1870年創業の老舗百貨店です。2001年にLVMHグループ傘下となった後、改修のため一旦閉館。パリの中心にありながら当時の外観を残したままひっそりと佇んでいましたが、ついに今年の6月修復工事が完成!ホテル、免税店を併せ持つ複合商業施設として華々しくオープンしました。
パリの他の百貨店と比べると売場面積は若干小さいということですが、昔の姿を活かして修復された外観・内装は必見。また、欧州最大といわれるビューティフロアや併設の高級ホテル「シュヴァル・ブラン(Cheval Blanc)」など、パリならではのラグジュアリーを楽しめる新たな観光スポットになりそうです。
<Pierre Camateros, La samaritaine as seen from the Pont Neuf, CC BY-SA 3.0>
2. パリ中心の贅沢空間で現代アートを。「ブルス・ドゥ・コメルス」
次にご紹介するのは、パリの中心地にこの6月にオープンした現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス(Bourse de commerce)」です。
元々は貴族のお屋敷であり、その後貿易取引所や商工会議所として使用されていた歴史建造物を、現代アートのコレクターとして有名なフランスの大富豪フランソワ・ピノー氏が現代美術館として新たな命を吹き込みました。設計は日本人建築家安藤忠雄氏が担当。ピノー氏が長年かけて集めてきた現代アートを、安藤氏が設計した贅沢空間で楽しむことができます。
<美しく改修されたドーム型の天窓から18世紀に描かれた天井画へと自然光が降り注ぐ>
<館内にはこんな可愛らしいアート作品も。ライアン・ガンダー(Ryan Gander)の作品>
3. フランス王室の室内装飾にうっとり。「オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ」
さらに、今年6月にはコンコルド広場にも新しい歴史スポット「オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ(Hôtel de la Marine)」がリニューアルオープン。
国会議事堂やシャンゼリゼ通りを繋ぐコンコルド広場の一角にありながら、長いこと工事の覆いを被っていたこちらの建物は、元々はルイ15世の時代に王室の家具や調度品を管理するために建てられたもの。
その後、長い事海軍参謀本部や海洋庁として使用されていましたが、2015年の海洋庁の移転を機にリノベーションされ一般公開されることに。館内はここで暮らしフランス王室の調度品を管理していた高級官吏の暮らしや室内装飾が再現されるなど、18世紀の豪華な内装を見学することができます。
併設のカフェも素晴らしく、朝食やティータイムを楽しむスポットとしても人気です。
<コンコルド広場を臨むロッジア(loggia)と呼ばれる広大なテラスは必見|Jean-Pierre Dalbéra, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons>
<豪華絢爛な室内装飾がまぶしいラウンジ|Jean-Pierre Dalbéra, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons>
4. パリの歴史博物館「カルナヴァレ博物館」も4年ぶりにオープン!
マレ地区にあるパリ歴史博物館、通称「カルナヴァレ博物館(Musée Carnavalet)」も4年のリノベーション工事を経て2021年に復活しました。
こちらは1880年、パリ大改造によって変わっていくパリの風俗や歴史を残すため、中世の貴族のお屋敷を改装しオープンしました。昔の有名カフェの看板からマリーアントワネットの遺髪まで、パリの歴史を物語る資料が所狭しと並んでいます。
歴史好きにはたまらないこちらの博物館ですが、必見なのはアルフォンス・ミュシャがデザインした宝飾店フーケの内装です。当時の姿のまま完璧に移築されたアールヌーヴォーの店内はファンタジーの世界に迷い込んだかのような美しさです。
素晴らしいコレクションをもつこちらの博物館ですが、さらにすごいのは入場無料というところです。マレ地区を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。
<Antoine Mercusot, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons>
<Rebexho, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons>
<O.Taris, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons>
5. 巨大ロータリーが運河へとつながる公園に!「バスティーユ広場」
フランス革命の記念碑の立つ「バスティーユ広場(Place de la Bastille)」も2021年1月にリニューアル工事が完成し、大きく変わりました。
以前は車両の行き交う巨大ロータリーが記念碑をぐるりと囲んでいたのですが、そのロータリーを大胆にも半分潰して、大きな緑化スペースと歩行スペースが作られました。記念碑の真下まで行けるようになった他、南側は広々とした階段でサンマルタン運河へと直接アクセスできるようになり、以前より格段にオープンで明るく、開放的で観光しやすい雰囲気となっています。
<ロータリーの南半分が広々とした歩行スペースに変身!|Guillaume Flament, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons>
最後に
古いものを大切にしながら、どんどん新しく便利に進化していくパリ。今回ご紹介したスポット以外にも、この1〜2年の間にたくさんの新しいお店や移動手段が登場しています。次回の海外旅行では、ぜひ革新を続けるパリを体験しに来てくださいね!