日本最北端の島・礼文島の海のブルーに感動 【後編】
日本最北端の島・礼文島に行ってきました。礼文島で海沿いの道をトレッキングしながら見たのは、“礼文ブルー”とも称されるどこまでも青い海と風に揺れる花々でした。前回、日本最北端の島・礼文島の海のブルーに感動【前編】で紹介した「岬めぐりコース」に引き続き、今回は「桃岩展望台コース」を紹介します。

感動の映画の舞台『北のカナリアパーク』を訪れました

感動の映画の舞台『北のカナリアパーク』を訪れました
北のカナリアパークのはらっぱの中にいたウサギです
桃岩展望台コースを歩く前に、始点となる知床バス停からひとあしのばして『北のカナリアパーク』にやってきました。この場所は坂本順治監督、吉永小百合主演の「北のカナリアたち」という映画のロケ地になった場所です。天気がよければ雄大な利尻岳を見渡せる気持ちのよいこの場所には、舞台となった古い校舎があり、なんともノスタルジックな雰囲気。はらっぱからぼんやり海を眺めたり、風を感じたりしながら心地のいい時間を過ごしました。残念ながら北のカナリアパークは10月10日に閉館予定です。写真展示を通して礼文島の厳しい冬の中の撮影風景も垣間見ることができますので、礼文島に行かれる方は訪れてみてはいかがでしょうか。

知床バス停から元地灯台を目指し、礼文島の西海岸を歩きます

知床バス停から元地灯台を目指し、礼文島の西海岸を歩きます
バス停からまずは元地灯台を目指し、草に覆われた道を歩きます
桃岩展望台コースの所要時間は約3時間。知床バス停からフェリーターミナルがある香深まで歩きます。見どころはなんといっても絶景の海岸線。比較的アップダウンが少なく、夏は高山植物もきれいなので滞在時間が少ない人にもおすすめのコースです。香深から知床を目指して歩く人も多いそうですが、香深から歩くと登りがキツイ箇所がありますので、知床バス停~元地灯台~桃岩展望台を歩くほうが楽です。

高山植物が揺れるなか、“礼文ブルー”の美しさに感動します

高山植物が揺れるなか、“礼文ブルー”の美しさに感動します
お花畑越しに見た青い海。ふかふかの緑も目に眩しいです
このコースのいちばんのみどころは、海と高山植物が織り成すパノラマ風景です。海からの風を感じながら、お花に囲まれてゆっくりと歩いてみます。日差しの変化により、海のブルーがまだ違って見えるのもいい。透明度が高いクリアなブルーが見られる箇所や視界が開ける場所もあり、歩いている時間を忘れて景色を楽しめるコースです。途中には利尻岳が見渡せる場所もあり、歩きやすく景観がいいので夏の花のシーズンには多くのハイカーがこのコースを訪れます。

元地灯台をのぞむパノラマ風景におもわず歩をとめてしまいます。高台から灯台とまわりの風景を眺めます。静かな海となんともいえない薄い海の青と、ふかふかの緑が目を楽しませてくれます。広い海を見渡すことで、呼吸も深くなり、気持ちもすっきり。とっても気持ちのよい景色でした。

約250メートルもの高さがある巨石・桃岩が見えてきました

約250メートルもの高さがある巨石・桃岩が見えてきました
巨岩・桃岩が見渡せる桃岩展望台も眺めが抜群。どっしりとそびえる桃岩の向こう側には、猫岩も見ることができます。ここから香深港までは徒歩約40分の下り道です。実際に歩いてみた、旅のポイントをいくつか。

(1)バスの本数が少ないので、気を付けましょう。このコースを歩くには、知床バス停が起点となります。バスを逃すと、タクシーで行くしか方法がありません。

(2)靴はトレッキングができるものが必須。岬めぐりコースに比べると平坦ですが、草に覆われた道が多いので、かならずスニーカーを履いて出かけましょう。トレッキング中、自動販売機などはほとんど見かけなかったので、飲み物を豊富に持っていくこと。タオル、上着、雨具、軽食など山登りに行く装備で出かけることをおすすめします。風が強くなると寒いので、上着は必須です。

(3)トイレがあるのは知床バス停と北のカナリアパーク(2014年10月10日閉館)のみです。

(4)旅の終わりに温泉がおすすめです。香深港の近くに礼文島温泉「うすゆきの湯」があります。露天風呂からは利尻岳が眺められ、なんともすてきなロケーションです。

おすすめの食事処は、温泉からほど近い「海鮮処かふか」です。ウニやほっけのちゃんちゃん焼、アワビ刺身などすごく新鮮な海鮮がいただけますよ。店内もきれいで、快適なひとときを過ごすことができました。ススキの穂が揺れる、秋の礼文島も最高にきれいなのだそうです。ぜひ訪れてみてくださいね。

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:白桃澄江

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