箱根・宮ノ下にある「NARAYA CAFE(ナラヤカフェ)」は、足湯のある人気のカフェ。知らないもの同士が温かいお湯に足を入れながら、楽しそうに会話する。そんなのどかな風景が似合う、気持ちのいい空間です。
「奈良屋旅館」から「NARAYA CAFE」へ
箱根登山鉄道の宮ノ下駅を出て、坂道を下ってすぐのところに「NARAYA CAFE」はあります。
2001年まで、ここ宮ノ下の地には江戸中期から300年以上続いた奈良屋旅館がありました。文化財に指定された建物と1万5000坪の広大な庭園を擁する老舗旅館。惜しまれつつ幕を下ろした旅館の姿は今はもうありませんが、跡継ぎだった安藤義和さんが、旅館の従業員寮だった築約50年の建物を改装して2007年にオープンしたのが「NARAYA CAFE」です。
箱根の山を眺めながら、のんびりタイム
「NARAYA CAFE」は、カフェとショップ「ならやあん」のふたつの建物が向かい合うように配置されていて、そのふたつを広いウッドデッキがつないでいます。このウッドデッキにあるのが人気の足湯です。旅館時代からの源泉を使った天然温泉で、うれしいことにカフェのお客さんは無料で入ることができます。
足湯に浸かりながら見えるのは、箱根の山々。こんな自然を眺めながら足湯に浸かり、軽食や飲み物をいただいてほっとひと息。足湯には開閉式の屋根があるので、多少の雨なら気にせず利用することができるのもうれしいですね。
ドリンクをはじめ軽食やスイーツも楽しめます
小腹がすいた人には、焼きたてピザやホットドッグもおすすめです。スイーツなら、甘さ控えめの餡と白玉、ソフトクリームのハーモニーが絶妙の「ナラヤパフェ」はいかが?
カフェのあとはショップ「ならやあん」でおみやげ探し
「ならやあん」は地元の作家さんがつくった小物をメインに扱うお店です。
作り手の顔が見えるもの、作り手の思いを買ってくれたお客さんにも伝えたい、そんな気持ちで商品を選んでいるそう。素朴で温かみのある小物が並んでいて、「NARAYA CAFE」に立ち寄った記念に何か買って帰りたくなる、そんな品揃えです。
「老舗旅館のルーツを大切に守りながら、古いものを活かして宮ノ下の街の歴史を引き継いでいけたら」。
店主の安藤さんの思いが、少しずつ形になっています。
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文:青木 萌