宮城県大和町の里山にある「山の喫茶店 decoy」は、築30年の別荘をリノベーションしたカフェ。アンティークの照明や雑貨などが配された店内は、異国情緒漂う魅力的な空間です。自家栽培の野菜や地元の食材をたっぷり使ったランチメニューも評判なんですよ。

木々の緑に癒される森の中のカフェ

木々の緑に癒される森の中のカフェ
敷地内には、広い芝生の庭や作業小屋などがある
地下鉄泉中央駅から車で30分。のどかな田園風景が広がる大和町の木立の中に「山の喫茶店 decoy(デコイ)」はあります。

絵本に出てきそうなかわいらしい洋風の建物は、オーナーご夫婦の大沼仁さん・未佳さんのご両親がかつて別荘として住んでいたもの。古道具好きのご両親が集めたドアや照明などがインテリアの随所に生かされています。

心ときめくノスタルジックな空間

心ときめくノスタルジックな空間
絵画や織物、ドライフラワーなどが飾られている
靴を脱いで店内に入ると、天井が高い開放的な空間が広がります。何本も張りめぐらされた太い梁とレンガの壁、煙突などが、どこかヨーロッパの田舎の家を思わせます。

100年経った今もなお現役で使われているクッキングストーブ
店内は、アンティークの木彫りの置物やステンドグラス、ペンダントライトがレトロな雰囲気を醸し出し、思わず写真を撮りたくなるほどフォトジェニック。なかでも、重厚なたたずまいが目をひくクッキングストーブは、100年を越えるヴィンテージ。冬になると、使っている様子を見に訪れるお客さんもいるそうです。

旬の野菜と地元食材を使ったランチ

旬の野菜と地元食材を使ったランチ
「10種のスパイス チキンマサラカレー」(1100円) ※平日のランチのみサラダとスープ付
大沼さんは、“地産地消”をテーマに、できるだけ手作りにこだわってメニューを考えています。自家栽培野菜の素揚げをトッピングした「10種のスパイス チキンマサラカレー」は、ネパール人から教えてもらったレシピをアレンジ。スパイスは、シナモン、クローブ、コリアンダー、スターアニスなど、10種類以上をブレンドしています。

ひと口ほおばると、舌先にピリッとした刺激を感じた瞬間、まろやかな甘みが口いっぱいに広がります。近所の農家が育てた玄米と白米をミックスしたライスは、あっさりとした味わいで風味豊かなカレールーをひきたてます。


「自家製ベーコンと七ツ森しいたけのナポリタンスパゲティー」(1100円) ※平日のランチのみサラダとスープ付
地元名産の「七ツ森しいたけ」をたっぷり使った「自家製ベーコンと七ツ森しいたけのナポリタンスパゲティー」は、人気メニューのひとつ。

茹でたあと一晩寝かせたモチモチ食感のスパゲティーに、爽やかな酸味が効いたオリジナルケチャップがからみます。具材のメインには、スモーキーな香りがアクセントになった自家製ベーコンを使用。噛むほどにジューシーな肉汁があふれ出ます。


「薪窯ピザ」のトッピングは時季により変わる
大沼さんが自己流で造った薪窯で焼くピザは、外側がパリパリで内側がモチモチの食感です。試行錯誤の末にたどりついたこだわりの生地は、5種類もの小麦粉を使ったレシピ。トッピングには、旬の野菜や自家製ベーコンを使っています。ピザはテイクアウトもできますよ。

挽きたて淹れたての自家焙煎コーヒー

挽きたて淹れたての自家焙煎コーヒー
「ブレンドコーヒー」(500円)。ケーキとセットで100円割引
ランチのあとには、ハンドドリップコーヒーはいかがでしょう。コーヒー豆は、毎日の気温や湿度によって焙煎の仕方を調整。ほどよい苦みとすっきりした後味がスイーツにもぴったりです。

店内で焼き上げるスイーツは、チーズケーキやシフォンケーキなど常時2〜3種類を用意。ラインナップは時期によって変わるので、訪れるたびに新しい味に出会えるのも楽しみですね。

「ココアシフォンケーキ」(480円)

作り手のぬくもりが伝わる雑貨たち

作り手のぬくもりが伝わる雑貨たち
看板猫が店内をのんびり散歩していることも
カフェでゆっくり過ごしたら、隣接するセレクトショップ「Gallery 鍛冶屋(ギャラリーかじや)」へ。奥様の未佳さんが選んだ、天然素材のレディースウェアや山ぶどうのカゴ、作家ものの陶器などが、ログハウス風の店内に所狭しと並びます。

アンティークに囲まれた空間で、ひと手間かけたメニューが楽しめる「山の喫茶店 decoy」。日常からちょっと離れて、ホッとひと息つきに訪れてみませんか。

階段を降りると現れる半地下部分がショップスペース

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:石山せりこ

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