ベルリン観光では人気の高いドイツ連邦議会議事堂、華やかなブランデンブルク門、博物館が集まっているムゼウムスインゼル(博物館島)にあるベルガモン博物館など、訪れたい建築物の多いベルリン。
ナイトライフも多種多様で、様々なクラブがあることでも有名です。
今回は、そんなベルリンの“今”を切り取った、子ども目線で描かれた映画『ぼくらの家路』を紹介します。
母に代わって弟の世話をする主人公ジャック
毎朝、ジャックはマヌエルに朝食を食べさせ、学校へ行きます。帰宅してからも、マヌエルの世話や家事に忙しいジャック。
ジャックは養護施設に入るが、家に帰りたくて飛び出してしまう
その事件をきっかけに、ジャックは児童福祉局の指導のもと、養護施設に入ることになります。施設では友達もできず、つらいいじめに遭い、一刻も早く家に帰りたいと願うジャックは、ひたすら夏休みを待ちわびます。
そして、待ちに待った夏休み。ところが、ママから電話が入り、仕事が入ったから迎えに行くのは3日後になると告げられます。ガッカリしたジャックは、施設を飛び出してしまいます。
兄弟は行方の分からないママを捜してベルリンの街を駆け回る
ジャックはママの友達の家を訪ね、預けられていたマヌエルを引き取ります。兄弟はママの仕事場から、遊びに出かけそうなナイトクラブ、さらに昔の恋人の職場まで、ママを捜してベルリンの街中を駆け巡ります。
夜の街をさまようジャックとマヌエル
果たして、小さな肩を寄せ合う幼い兄弟は、再びママの腕の中に帰ることができるのでしょうか……?
“今”のベルリンが描かれている映画
兄弟の背景に映る街は、まさに“今”のベルリン。ナイトクラブやショッピングモール、電車など、ジャックたちと一緒にママを捜して、ベルリンを散策している気持ちになります。
ジャックはママを恋しがりつつ、大人になっていく
ジャックを好演したイヴォ・ピッツカーは、本作で俳優デビューした注目の逸材。とても自然でありながら、力強い演技で観客を引き込みます。
魅惑的な街・ベルリンの素顔が映し出される中、ジャックとマヌエルの3日間の旅を描く本作は、深く心に残る珠玉の1本です。
9月19日(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
© PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH
監督:エドワード・ベルガー
脚本:エドワード・ベルガー& ネル・ ミュラー=ストフェン
製作:ヤン・クルーガー、レネ・ローマート
出演:イヴォ・ピッツカー、ゲオルグ・アームズ、ルイーズ・ヘイヤー、ネル・ ミュラー=ストフェン、ヴィンセント・レデツキ、ヤコブ・マッチェンツ
2013年/ドイツ/ビスタ/5.1ch/1時間43分/原題:JACK/PG12/日本語字幕:吉川美奈子
公式サイト:bokuranoieji.com
配給:ショウゲート