ドイツの首都であるベルリンは、世界中から多くの観光客が訪れる街です。そんなベルリンの街を観光するとなると、世界的に有名なベルリンの壁や、世界遺産に指定されている博物館島を訪れることになるでしょう。ですが、それ以外にも多くの見所があります。そこで紹介したいのが、ベルリンの郊外にあるシュパンダウ(Spandau)と呼ばれるエリアです。そこは多くの見所があり、歴史を感じられる場所となっています。今回はそんなシュパンダウについて紹介したいと思います。
目次
一つの町として発展を遂げたシュパンダウ
ベルリンの西端に位置するシュパンダウは街の中心部から電車で30分程で訪れることができます。ベルリンは多くの区から構成されていますが、シュパンダウはそのうちの一つです。
しかしシュパンダウは元々ベルリンの郊外にある一つの町として独自に発展を遂げてきました。町の歴史は古く、7世紀から8世紀にその歴史を遡ることができます。ベルリンに組み込まれたのは1920年で、ベルリンの一部となってからの歴史は比較的短いと言えるでしょう。そのためベルリンの一部となった今でも、シュパンダウでは町が持つ特徴や歴史を感じることができるのです。
歴史を感じられる町並み
シュパンダウが一つの町であったことは、その町並みから感じることができるかもしれません。ドイツの多くの町は広場を中心にして発展しています。
シュパンダウも例外に漏れず、中心部には広場があり、それを囲むように教会や歴史的な建物が建てられてきました。歴史的な町並みの多くは近代化によって失われていますが、それでも残された建物や街角から、歴史的な雰囲気を楽しむことができます。
ベルリンでは歴史的な街並みがほとんど残されていないだけに、それを楽しむためにシュパンダウに訪れるのも悪くないでしょう
中世から残された要塞
シュパンダウで忘れてはいけないのが町のシンボルとも言える要塞です。それが位置するのはシュパンダウの中心部を流れるハーフェル川の岸辺。その地形を利用して堀が築かれており、要塞は川と水堀に囲まれた攻め落としにくい場所になっているのです。
要塞が築かれたのは16世紀末で、構造にはあまり手が加えられていないため、中世の軍事要塞を知るにはもってこいの場所と言えるでしょう。その中には城門、塔、兵器庫、倉庫、船着き場などが残されています。
また、建物は博物館や美術館などに活用されており、様々な見所があります。全て見て回るには時間が必要なので、最低でも2時間ほどスケジュールを予定して訪れると良いかもしれません。
シュパンダウ要塞 (Zitadelle Spandau)
- 住所:Zitadelle, Am Juliusturm 64, 13599 Berlin
- 開館時間:10:00〜17:00、13:00~20:00(木曜)
- 入場料:4.5 ユーロ
- HP:シュパンダウ要塞
要塞で開催されるイベント
シュパンダウの要塞の見所はその建物だけに留まりません。要塞の中庭は広いため多くのイベントが開催されるのですが、要塞にちなんだものも開催されるのです。それは中世の騎士をテーマとしたお祭りです。
毎年イースターの祝日になると、要塞の中庭には多くの出店が並びます。販売するのは中世の衣装をまとった人であるため、会場の雰囲気は中世一色です。イベントのハイライトとなるのは馬に乗った騎士たちの様々なパフォーマンス。
馬を乗りこなして、馬上で繰り広げられる様々な妙技は、中世の歴史や騎士に興味がなくても十分に楽しむことができるでしょう。もちろん歴史や騎士が好きな人には必見のイベントです。
シュパンダウ要塞での騎士祭り(Oster-Ritterfest auf der Zitadelle Spandau)
- 会期: イースターの祝日前後 (2022年4月16日~4月18日)
- 入場料: 要(2022年は12ユーロ)
- HP:シュパンダウ要塞の騎士祭り
シュパンダウで開催されるクリスマスマーケット
シュパンダウで開催されるイベントで他に有名なのものはクリスマスマーケットです。
ベルリンでは多くのクリスマスマーケットが開催されますが、観光客を対象にしたものが多く、どこか表面的なものに感じられるかもしれません。ですがシュパンダウで開催されるものは地元の人向けで派手さには欠けますが、落ち着いて楽しむことができるでしょう。
また、既に紹介したシュパンダウ要塞でもクリスマスマーケットは開催されます。そこでは要塞の雰囲気を生かした魅力的なマーケットとなっています。こうしたクリスマスマーケットを楽しむためにシュパンダウを訪れるのも悪くないでしょう。
シュパンダウ要塞でのクリスマスマーケット(Spandauer Weihnachtsmarkt)
- 会期: 2022年のスケジュールは未定
- HP:シュパンダウのクリスマスマーケット