その玉島エリアが実は、古来より茶文化が根付いている町だということをご存知でしょうか?茶道具店や和菓子店が集まり、初心者でも楽しめるお茶体験が話題を呼んでいます。和の魅力があふれる港町で、ゆったりとお茶文化にふれる玉島さんぽに出かけませんか?
玉島とお茶文化のはじまり
JR新倉敷駅からバスで約10分のところに、茶文化の町、玉島があります。かつて遠浅の海だった地が1600年代に干拓され、瀬戸内屈指の港町へ発展。当時、商人達が京の茶の湯を接待に利用していたことから全盛期には茶室が約400室もあったとされ、今も気軽にお茶を点てる習慣が根付いているのです。
風情あふれる町並み保存地区
縁結びでも有名。350年以上玉島を見守る羽黒神社
境内にある2枝が結ばれた「結びの松」は、縁結びに御利益があるとされ、人気スポットになっています。
初心者からベテランまで人気の茶会
良質な茶道具をそろえる江戸末期創業の茶道具店「器楽堂老舗」です。茶庭もある本格的な茶室で毎月1日に茶会(約1時間×6回、会費1回500円)を開催しています。※要予約 086-522-2309
「器楽堂老舗」の茶会は、手や口を清める蹲踞(つくばい)や竹垣のある茶庭からスタートし、「席入り」前のお迎えや、炭を調える「炭点前」など一通り体験できる本格的なもの。時間も、一般的な茶会は約30分ほどに対し、ゆったり1時間とっていることも大きな特徴です。
何より1番の魅力は、あたたかいおもてなしで、7代目亭主の先生親子がわかりやすく丁寧に教えてくれること。初心者でも楽しみながら、素敵なひとときを過ごせますよ♪
道具を持っていない、家でも練習したい方でも、手ごろに(410円~)そろえることができるので、相談してみてくださいね。
茶文化とともに愛されるさまざまなお茶菓子
創業約130年にもわたり、素材と手作りにこだわる「松涛園」のお菓子はまさに芸術。玉島港が、千石船の船着き場だったことから生まれた銘菓「千石船(130円)」をはじめ、食べるのがもったいないような美しさです。
松山藩主水谷候にちなんだ銘菓「水の谷さま」はつぶあんを求肥で包み、ふ焼きせんべいではさんだ上品な味わいのお菓子。玉島名物として長く愛されている一品です。
良寛修行の寺 「円通寺」へ
蓮が咲く池や小道など起伏のある美しい庭園があり、岡山四大茶会のひとつ「良寛茶会」が開催される玉島の名所の1つです。
玉島湾や玉島の町並みを見晴らせる立地にあり、四季折々の景色を楽しむことができます。
大人気!玉島みやげを連れて帰ろう
まずは県内外からファンが訪れる名物おはぎの店「甘党の店 やまと」。北海道産の小豆を使用した甘さ控えめの自家製餡や国産きなこと、岡山県産の柔らかいもち米を使った小ぶりの「おはぎ(60円)」は、食べやすく常に行列ができる人気店。午後には売り切れることも多いため予約がおすすめです。
茶文化や町並みなど和の魅力にあふれた玉島。時にはゆったりとしたひとときを楽しんでみませんか?
倉敷市
倉敷市は、白壁の建物や柳並木が美しい倉敷美観地区をはじめ、 瀬戸内海国立公園の美しい内海風景が広がる児島や 港町として栄えたノスタルジックな町並みを残す玉島など、 地域によって異なる雰囲気を持っています。 詳しくは、倉敷市公式観光ホームページ「倉敷観光WEB」をご確認ください。
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文:藤田真弓