芸妓さんや舞妓さんが行き交う花街は京都の魅力のひとつですが、かつては島原も江戸時代から公許の花街として栄えました。町の姿は変わっても、今も変わらず古きよきものを受け継いでいます。
古民家を改装した複合施設で雑貨を見つけたりコーヒーを味わったり、どことなく郷愁をさそう夏のひととき、花街の余香を探しながらレトロな島原の町を歩いてみませんか。
古民家をリノベーションしたマーケット「itonowa」
その距離わずか33m。糸にまつわる商品を扱うお店やカフェなど7店舗が入居しています。
○糸でつながる33mのマーケット itonowa
(いとでつながるさんじゅうさんメートルマーケットイトノワ)
[住所]京都市下京区下松屋町通花屋町下ル突抜2-357
[TEL]なし
[時間]11:00~18:00
[休]水曜
○GOOD TIME COFFEE(グッドタイムコーヒー)
[TEL]075-202-7824
[時間]11:00~18:00
[休]水曜
手焼きの京あられと京おかきのお店「菱屋」
評判を呼んでいるおやつが、薄い羽根のように繊細で上品なおかき「うすばね」。紙のような薄さにスライスした餅を、一枚ずつ天日干ししてから焼くそう。手作業で手間ひまかけて作られる「うすばね」は、口の中ではかなげに割れ、醤油の香ばしい風味とかすかな餅米の甘さが楽しめます。一度食べたら忘れられない味ですよ。
菱屋(ひしや)
[住所]京都市下京区花屋町通壬生川西入南側
[TEL]075-351-7635
[時間]9:00~19:00
[休]不定休
武士が愛した粋にふれる「角屋もてなしの文化美術館」
西郷隆盛や坂本龍馬、絵師の与謝蕪村も訪れたことのあるというこちらでは、かつて饗宴が催されたり、茶室を備えた文化的サロンとしての役割を担い、句会も行われていたりしたそう。
庭に臥龍松があることからその名がついた「大座敷松の間」をはじめ、各客間には凝った意匠が随所に施され、台所や庭園など見どころ満載。しばし江戸時代の社交遊宴文化に浸れます。
角屋もてなしの文化美術館
(すみやもてなしのぶんかびじゅつかん)
[住所]京都市下京区西新屋敷揚屋町32
[TEL]075-351-0024
[時間]3月15日~7月18日、9月15日~12月15日、10:00~15:30
[休]期間中月曜(祝日の場合は翌日休)
[入館料]1000円(1階と美術展示室)、2階特別公開は別途800円(要予約)
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文:田中昭美 写真:吉村規子