プロペラ機に乗って、那覇空港から約30分。目的地はサンゴの海に囲まれた楽園、久米島です。古くは琉球王国時代に「球美(くみ)の島」として讃えられた久米島。

島の東沖に浮かぶ砂州・ハテの浜やエメラルドグリーンに輝く海、天然記念物のクメジマボタルが棲む湿地帯などの豊かな自然は、今なお人々を魅了し続けています。

冬でも暖かくやわらかな空気が流れる島で、沖縄の原風景や人のやさしさに触れる時間を過ごしましょう。

生命の息吹が感じられる久米島の大自然を冒険

生命の息吹が感じられる久米島の大自然を冒険
ヤジャーガマを抜けた先に広がる洞窟開口部
島の西部に位置するヤジャーガマは、亜熱帯の森に隠されるように広がる天然鍾乳洞。全長約800mの洞窟内に光はなく、懐中電灯の灯りを頼りに漆黒の世界を進んでいきます。

暗闇に乳白色の鍾乳石がキラキラと輝く光景は、まるで星がまたたく夜空のよう。洞窟の奥には久米島の人々の祖先が眠る洞穴があり、あたりは神聖な気配に包まれています。

波間にたゆたう黄昏どきの海遊び

波間にたゆたう黄昏どきの海遊び
ボードの上に座りながら夕陽に向かってパドリング
海面に浮かぶ大きなボードの上に乗って大海原へと漕ぎ出すSUPは、泳ぎが苦手な人でも楽しめるマリンアクティビティです。

とくにおすすめなのは、サンセットSUP。沈みゆく夕陽をバックに黄金色に染まる海や静かに響く波音に浸る、とっておきのヒーリング体験が待っています。

沖縄の自然の恵みでお肌と心をリフレッシュ

沖縄の自然の恵みでお肌と心をリフレッシュ
(左上)その日の気分で選べるアロマ (右上)島トリートメント1万円 (左下)スキンケアグッズやアロマなどの販売アイテムも充実 (右下)施術後にはハーブティーのサービスが
のんびりとした旅の一日を過ごしたいときは、海洋深層水を使ったスパ施設、バーデハウス久米島内にある「AQUA BLUE SPA」(アクアブルースパ)へ。

手技によるアロマトリートメントが堪能できる「島トリートメント」が人気です。アロマはシークヮーサーや月桃(げっとう)など沖縄素材が使われ、旅の気分を盛り上げてくれます。

ゆるりと時間が流れるカフェでひと休み

ゆるりと時間が流れるカフェでひと休み
「ホットコーヒー」(400円)と「ちょっきんウィンナー」(カレー風味・260円)
久米島きってのリゾートビーチ、イーフビーチから歩いてすぐの通りに建つ久米島珈琲Spiralは、島の移住者に慕われる名物オーナーの森島喜一さんが営むシェアカフェです。

個性豊かな面々が生み出す空気感は、接客というより対話といった表現がぴったり。ほのかな甘みとすっきりとした後味が印象的なオーガニックコーヒー「久米島珈琲」でひと息ついてみてはいかがでしょう。

完ぺきな旅行よりも小さなアクシデントを

完ぺきな旅行よりも小さなアクシデントを
(左)名物の「島味噌もやしそば」(800円) (右)店主の仲宗根直樹さん
「だって完ぺきな旅行は思い出に残らないことが多いでしょ」と笑う仲宗根直樹さん。久米島きっての沖縄そばの名店、やん小~(やんぐゎ〜)の店主です。

人気店であるにも関わらずあえて案内看板を出さないのは、お客さんに積極的に道に迷ってもらうため。「島の人に道を尋ねる」というイベントを起こし、交流のきっかけをつくっているのです。

実際に、その縁で島のリピーターになる人も多いのだとか。久米島のいちばんの魅力は‟人″にあるのかもしれません。

観光だけではない久米島の奥深さに触れる

観光だけではない久米島の奥深さに触れる
(左)島の魅力を語る保久村さん (右)保久村さんの果樹園で採れたドラゴンフルーツにヨーグルトをかけて
果樹園を営みながら「島の学校 久米島」のツアーガイドとしても活躍する保久村昌欣(ほくむらしょうきん)さんは、久米島が誇る雑学王。

「昔はこのあたり一帯が田んぼだった。だから、島の名前には米が入っているんだよ」などといった豆知識は、リゾート的な側面ばかりに目がいきがちな私たちに、新しい発見を与えてくれます。

島のことを深く知り、だれかに話したくなったなら、あなたもディープな久米島ワールドの住人に仲間入りです。

〇島の学校 久米島
098-851-7973
ヤジャーガマ洞窟探検1名4320円(最少催行人数2名より)詳細はコースによって異なる

http://kumejima-water-tourism.com/

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いかがでしたか?
魅力的なスポットがたくさんある久米島については、現在発売中の『ことりっぷマガジン 2017 冬号』でもご紹介しています。聖地や浜辺などの絶景をめぐりに便利なマップもあるので、ぜひお手に取ってご覧くださいね。

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