19世紀初頭のイタリアを代表する大作曲家の一人が、シチリア出身のヴィンチェンツォ・ベッリーニ(Vincenzo Bellini)です。わずか33歳という若さで病によりこの世を去りますが、その短い生涯の間に彼が残した作品は今も変わらず多くの人を魅了し続けています。

そんな歴史に名を残す大作曲家ベッリーニは、シチリアのカターニア(Catania)という町の出身。カターニアにはシチリア島内で一番大きい国際空港がありますので、シチリアを旅行する際にまずカターニアに到着するという方も多いでしょう。

ということで今回は、カターニア観光のときに知っているとちょっと楽しくなる、ベッリーニにまつわるスポットをご紹介します。

目次

マッシモ・ベッリーニ劇場

マッシモ・ベッリーニ劇場

まず絶対に外せないマッシモ・ベッリーニ劇場(Teatro Massimo Bellini)へ行きましょう。1890年にバロック様式で建てられた劇場で、シックで深いブラウンが印象的。夜はライトアップされて昼とはまた違った美しさです。

カターニアにお越しの際は、少しドレスアップしてベッリーニのオペラを味わうのはいかがでしょうか。オペラだけでなく、その他にもバレエやコンサートなどの上演もあります。残念ながら時間が合わない…という方も、劇場内だけでも一見の価値ありです。ガイド付きの劇場内見学ツアーがあります(英語・伊語)。

マッシモ・ベッリーニ劇場(Teatro Massimo Bellini)

住所:Via Giuseppe Perrotta, 12, 95131 Catania CT
HP:https://www.teatromassimobellini.it/

ベッリーニの墓

劇場から徒歩5分ほどのところにあるカターニアのドゥオーモ(大聖堂)。1693年にシチリア南東部をおそった大地震で崩壊した後、バロック様式で再建されたものです。

ドゥオーモ

そのカターニアの大聖堂の内部にベッリーニのお墓があります。ベッリーニは当時パリで活動していたため、一度はパリにて埋葬されますが、その後カターニアへと移されています。

ベッリーニの墓

カターニアのドゥオーモ(サンタアガタ大聖堂)

住所:Piazza del Duomo, 95100 Catania CT
HP:https://www.cattedralecatania.it/

ベッリーニの生家

ベッリーニの生家

カターニアの大聖堂から徒歩2~3分のところにある聖フランチェスコ・ダッシジ広場の前に、ベッリーニの生家があります。1801年の11月2~3日にかけて、ここで大作曲家ベッリーニが生まれたのかと思うと何だか感慨深い気持ちになりますね。現在はベッリーニの博物館として一般公開されています。

ベッリーニの生家(博物館)

住所:Piazza S. Francesco d’Assisi, 3, 95124 Catania CT

ベッリーニの像

ベッリーニの像

大聖堂から北へと延びるエトネア通りのちょうど真ん中あたりにステシコロ広場にベッリーニの像があります。ベッリーニの下には、彼の4つの代表作「海賊」「夢遊病の女」「ノルマ」「清教徒」をモチーフにした像もありますので、ぜひ近くで見てみましょう。

ステシコロ広場(Piazza Stesicoro)

住所:Piazza Stesicoro, 95131 Catania CT

ベッリーニ庭園

ベッリーニ庭園

ステシコロ広場を通り過ぎてエトネア通りをさらに北に進むと左手に見えるのがベッリーニ庭園です。たくさんの緑に囲まれてゆっくりできますので、観光で歩き疲れたときの休憩にもぴったりです。夏の夜にはコンサートが開催されることもあります。

ベッリーニ庭園(Villa Bellini)

住所:Via Etnea, 292, 95131 Catania CT

“パスタ・アッラ・ノルマ”

ベッリーニにちなんだグルメもあります。それがパスタ・アッラ・ノルマ(Pasta alla Norma)。

「ノルマ」というのは前述の通りベッリーニの代表作のうちの一つ。もともと名もない家庭料理だったパスタでしたが、素揚げにしたナスとトマトソース、そしてリコッタサラータというチーズの組み合わせが最高に素晴らしく、とある芸術家が「まるでノルマだ!」と表現したのが由来と言われています。カターニアの郷土料理であるパスタ・アッラ・ノルマ、本場でぜひ一度試してみてください。

パスタ・アッラ・ノルマ

さいごに

シチリア・カターニア出身の大作曲家ベッリーニにまつわるスポットやグルメをご紹介しました。

シチリア旅行時には多くの方が立ち寄るであろうカターニア。バロック様式の街並みやエトナ山を目に焼き付け、シチリアグルメを香りと舌で堪能したあとは、ベッリーニの名作を耳で味わってみてはいかがでしょうか。

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